もの
ものを手離すこと。
”捨てる”という行為がずっと苦手だった。
捨てるって失くしてしまうことのように思っていたから。
私は最近どんどんものを手離していて、もっと手離したいと思っている。
どこへでも行かれる。
そんな自分でいたいと思うから。
”捨てる”ってことは、自ら失くすことだと思っていた。
無視をしたり、「要らない」と言うことだって。
でも、ある日教えてもらった。
”捨てる”って、”受け容れること”なんだって。
そう思えるようになってから、すごく胸が軽くなった。
大好きだと思ったこと。
ときめいたきもち。
大事に思うこと。
うつくしいと思うこと。
過去にすることは悲しいことじゃなかった。
置いていくことは、さびしいことじゃなかった。
大切にするって、忘れないことだけじゃなかった。
受け容れるってことは、もう自分の一部であるということで
それは変えようと思っても変えられないくらいのことで
胸にしまって、ずっと、いられるということ。
せかいじゅうの人たちが忘れてしまっても
わたしが覚えておく、って思ってた。
本当は”忘れる覚悟をやさしく持つ”ことが
大切にするっていうことだったんだ。
人を傷つけてしまったこと。
自分を愛せなかったこと。
壊してしまったもの。
大事にできなかった時間。
そういうものたちのことも、捨てることで
受け容れることで
今をみつめられる。
今のあなたはここにいて
今の私はここにいる。
みんな、今、ここにいる。
だからちゃんと”今”のわたしたちをみつめあおうよ。
今、だいすきだよって
大事に思うよって
思いに触れていよう。
わたしがものを手離して
おうちに大好きなひとたちを招きたいというきもちでいるのは
そういうことなのだと思う。
ぜんぶを受け容れて
やさしい覚悟を持って
今のあなたと向き合いたいんだ。
いつも、どこか、ここにいられていないような
みんなが遠くにあるような感覚でいることがあった。
もう、目を合わせられる。